建築・土木関連製品 アロンウオール
RCやALCパネルの一般外壁の改修工事に。
外壁塗装工事の世界に防水という概念を生み出したパイオニア製品。1973年上市以来、全国の組合施工店が施工した1億m2以上の実績を誇り、建築業界から絶大な信頼を頂いているアクリルゴム系超高機能保護被覆です。

特長
建物の長寿命化と環境に配慮した工法
アロンウオールは、4つのコンセプトで建物を守ります。
新築からリニューアルまで、幅広いニーズにお応えします。
建物保護
過酷な自然環境から建物を長期保護
漏水と鉄筋腐食の防止
アクリルゴムの優れた柔軟性により、外壁にコンクリートなどの乾燥収縮に伴うひび割れが生じた場合でも、塗膜は破断し難く、雨水の侵入を長期間シャットアウトします。これにより、鉄筋の腐食やアルカリ骨材反応によるコンクリートの膨張ひび割れも防ぎます。

コンクリートの劣化防止
1mm厚のアロンウオール塗膜は、コンクリートのかぶり約5mに相当します。アロンウオールは、優れた気密性により、炭酸ガスを遮断、コンクリートの中性化防止、改修工事によりアルカリ(中性化)復元効果などの優れた性能を発揮します。

ALCの劣化防止
アロンウオールは、炭酸ガス、水分、塩化物イオンの侵入を防ぐので、炭酸化、塩害、凍害などによる外壁ALCの劣化を防止します。また、ALCパネルのみならず目地を含めた連続被覆により、目地のシーリング材を保護し、防水性と耐久性も向上させます。

塩害や凍害も防止
外部からの塩分や酸素・水分の浸透を防止し、RC構造物の塩害による早期劣化を防ぎます。
また、防水性とコンクリート内部の水分を外部に放出する呼吸性を併せ持っているため、膜体を乾燥状態に保ち、凍害防止にも優れた性能を発揮します。

外壁仕上げモルタルなどの剥落防止
アロンウオールは、長期の柔軟性と膜体保護機能により、外壁仕上げモルタルなどの剥離・剥落を防止し、地震などの災害時にも、被害を軽度に抑えることができます。
阪神・淡路大震災時においても被害軽減を実証
アロンウオールは、長期柔軟性と膜体保護機能により、大地震の際にも、下地を含む仕上材の剥落など被害を軽度に抑えることもできます。


美観維持
いつまでも美しい外観を維持
目立たないひび割れ補修方法
ひび割れ部の処理に下地挙動緩衝材[アロンウオールSH]を塗布し、アロンウオールを施工することにより、「長期にわたるひび割れの再発防止」や「ひび割れ部」を目立たなくすることができます。
従来のUカット+シーリング材充填は、施工時に騒音や震埃を発生させ、ひび割れ処理跡が残るばかりでなく、経年によって更に目立つことがあります。



低汚染仕様が可能
耐久性に優れた特殊ハイドロセラミック成分によるトップコート表面の親水化技術で、塗膜に付着した汚れを雨で徐々に洗い流します。
アロンウオールの優れた柔軟性に、汚れが付着し難いこの「低汚染仕上仕様」を加えて、建物の美しさを長期間維持させることに成功しました。

充実した低汚染仕上げ塗料(トップコート)のラインアップ
- アロン水性スーパーカラーSi(水系)
- アロンMDカラーU(弱溶剤系)
- アロンMDカラーSi(弱溶剤系)
- アロンクリーンカラーU(溶剤系)
- アロンウオールフッ素FC(DX)カラー(溶剤系)
低汚染仕上げ塗料(トップコート)の比較(例)
汚染性(屋外暴露1年、暴露地:東京)





環境配慮
環境に配慮した工法を提案
オール水性仕様
東亞合成は、VOC(揮発性有機溶剤)規制など環境配慮に対する取り組みの一環として、オール水性仕様を提案しています。
オール水性仕様は、プライマー、防水材および仕上塗料(トップコート)共に、溶媒に有機溶剤を使用しない水系材料から構成されています。作業中の作業者、居住者だけでなく近隣にも配慮した地球環境にやさしい工法です。
アロンウオール オール水性仕様工程表[PDF:52.3KB]
- ※プライマーの使用量、乾燥時間などは、下地の種類および状態・施工環境などによって異なります。

長寿命化でリデュース(廃棄物の減量)に貢献
資源の消費を抑え、廃棄物の発生を抑制することは、地球環境を守り、限りある資源を未来につなげる私たちの使命です。建物を長期にわたり保護するアロンウオールは、リデュース効果が期待される製品として、環境保護に貢献します。
- ※リデュース:廃棄物の排出そのものを抑制すること。


コストパフォーマンス
ハイパフォーマンスでトータルコストを低減
外壁改修 下地処理費を低減
RCやALC外壁を改修する等、柔軟でシームレスなアロンウオールによる目地を含めた連続化被膜で、下地処理費用の低減が可能となり、かつ外壁ALCやシーリング材の耐久性が向上し劣化防止に有効です。

ひび割れ処理費を低減
アロンウオール施工時において、ひび割れ処理に下地挙動緩衝材「アロンウオールSH」を塗布すると、従来工法※では必要とされていた熟練技術や工事日数を削減でき、下地処理費用の軽減が可能になります。
- ※Uカット+シーリング材充填≠ポリマーセメントモルタル充填

アロンウオールSH 詳細説明


アロンウオールSH塗布によるアロンウオールのひび割れ追従性向上効果
下地変位 | アロンウオール(標準) 〔アロンウオールSH塗布なし〕 |
アロンウオールアロンウオールSH 塗布 (0.6~0.8kg/m2 30~50mm幅塗布) |
備考 |
---|---|---|---|
単純ゼロスパンテンション
![]() |
5mm | 28mm | アロンコートST塗膜の破断時(ピンホール)の亀裂幅(ひび割れ追従幅)を示した。 |
上下変動
![]() |
12mm | 36mm | |
前後変動
![]() |
15mm | 29mm |
用途
建築構造物の外壁の化粧及び防水
仕様
仕様例:アロンウオールSTM工法(低汚染水性Si仕様)の標準仕様と工程
工程名 | 標準使用材料および標準使用量(kg/m2) | |
---|---|---|
– | 下地処理 | |
– | 下地の確認および清掃 | |
1 | プライマー塗布 | アロン水性プライマーまたはアロンコートPA(0.1~0.3) |
– | 下地調整 | 別途(アロンコートSTまたはアロンコートSB) |
2 | 防水材下塗り | アロンコートST(0.5) |
– | 防水材中塗り | アロンコートST(0.8) |
3 | 防水材模様塗り(リップル状仕上げまたはリビエール仕上げ) | アロンコートST(0.7) |
4 | 仕上塗料(トップコート)吹付けまたは塗布 | アロン水性スーパーカラーSi(0.15)1) |
5 | 仕上塗料(トップコート)吹付けまたは塗布 | アロン水性スーパーカラーSi(0.15)1) |
事例紹介
「アロンウオール」による一般塗装仕上げ外壁の改修工法
漏水は屋根だけではなく、外壁のひび割れから起きる例も多い。そこで、屋根用に開発されたアクリルゴム系塗膜防水材「アロンコート」を、外壁面にも施工できるよう改良を加え発表されたのが「アロンウオール」である。2000年に改定されたJASS8防水工事から、アクリルゴム系塗膜防水工法・外壁仕様は塗膜防水工事の標準仕様に規定されている。コンクリートを劣化させる要因を塗膜でシャットアウトするため、中性化、塩害、アルカリ骨材反応などにも効果がある。塗膜は柔軟で下地追従性が良く(計算値:-40℃まで)、低温でクラックが開く環境下でも十分な性能を発揮できる。
その施工例を見てみよう。「万国津梁館」は、2000年に開催された九州・沖縄サミットの首脳会合に選ばれた議場である。立地環境は、沖縄本島のブセナ岬に位置し、沖縄の美しい海が目の前に広がっている。この建物を永く維持するために豊富な施工実績と塩害防止効果が高い「アロンウオール」が採用され、ノーメンテナンスで13年経った今もなおその美しいたたずまいを残している。
「敬愛ビル」は、タイル剥落防止且つ外壁防水を目的にアロンウオール工法が採用された。タイルの剥落防止策として、アロンビニロンネットとアロンケミカルピンを併用するアロンACCピンネット工法による下地処理を実施。外壁防水だけであれば「クリアウオール」での施工がふさわしいが、今回は外観意匠のリニューアルも求められたため、石模様のテクスチュアが得られるアロンウオールMS工法で施工、磁器質タイル張り仕上げから石調仕上げに改装している。 このように「アロンウオール」は外壁防水工事に求められる機能と意匠を同時に両立させ、幅広いニーズに対応した画期的な工法であり、学校、病院、マンション、商業施設、工場、倉庫など1億m2を超える豊富な施工実績がそれらを物語っている。
アロンウオール施工事例
敬愛ビル


所在地 | 東京・港区 |
---|---|
施工 | 2009年 |
既存仕様 | RC造磁器質タイル張り仕上げ外壁 |
採用理由 | 外壁防水、タイル剥落防止対策、意匠変更のためアロンACCピンネット工法+アロンウオールMS工法を採用。 |
万国津梁館

所在地 | 沖縄・名護市 |
---|---|
施工 | 2000年 |
経年調査 | 施工後13年 |
採用理由 | 意匠維持、躯体保護(塩害防止)のため新築時に「アロンウオール」を採用。 |
三井倉庫茨木レコードセンター

所在地 | 大阪・茨木市 |
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施工 | 2009年 |
採用理由 | 外壁防水改修で長期にわたるひび割れ追従性が実証されており、責任施工により施工品質が確保されているため採用。 |
※SDSダウンロードにはIDが必要です。