アクリル酸（ナトリウム）のポリマーは、分子内に多量のカルボキシル基（-COOH）を含むアニオン性高分子で、直鎖状のポリアクリル酸（ナトリウム）の水溶液は、粘稠で粘着力のある曵糸性のないゲルを形成します。各種ポリアクリル酸（ナトリウム）の組合せ、さらに架橋剤を併用することで、ゲル強度と粘着力を加味した耐水性のゲルを設計することが可能となります。これらの技術は、医薬品のバップ剤をはじめ、冷却シートやパック剤などの医薬部外品および化粧品の分野で幅広く応用されています。

アロンビス、ジュリマーAC系、レオジック、ジュンロンは、各種増粘剤として乳液、クリーム、ローション、化粧水などに用いられるポリアクリル酸（塩）です。また、各種ポリアクリル酸（塩）と架橋剤の組み合わせによって、シート状のパックなどの、含水ゲル製剤にも応用できます。

ジュリマーAT・ETシリーズは、アイライナー、アイシャドウ、マスカラ、水系ネイルエナメルの皮膜形成剤、顔料分散剤として用いられる、ポリアクリル酸エステルの水溶液です。自己乳化型のマイクロエマルションであり、界面活性剤は一切含まれていません。

ジュリマーMBシリーズは、ファンデーション、口紅などの滑剤などとして用いられるメタクリル酸メチルを主成分とする真球状のビーズポリマーです。無色透明の真球状であるため、流動性、滑り性に優れており、また残存モノマーや重金属などの有機物質はほとんど含まれていません。また、表面が多孔質のMB-1Pは優れた吸油性を有しています。

ジュリマーは低分子量のポリアクリル酸（ナトリウム）で、無機顔料の分散性や金属イオンに対するキレート性に優れます。

ジュンロンは架橋型ポリアクリル酸で、アルカリで中和することによりチクソトロピック性が高く、透明な増粘液が得られます。

レオジックは架橋型ポリアクリル酸ナトリウムで、水に溶解するだけでチクソトロピック性が高く、透明な増粘液が得られます。

アロンビスは高分子量のポリアクリル酸ナトリウムで、少量で高い増粘効果が得られます。