東亞合成研究年報23号

2020年1月1日発行

分析技術

液体クロマトグラフ飛行時間型質量分析計(LC-TOFMS)

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当社では飛行時間型質量分析計を備えた液体クロマトグラフ装置(LC-TOFMS)を2018年に導入している。本装置は、LCで分離した各成分を、精密質量測定可能な飛行時間型質量分析計にて検出する。これにより、分離成分の精密質量データを得ることができ、そこから、各成分の分子量情報だけでなく、組成式情報を得ることができる。このことから、混合物の定性分析に非常に有用な分析装置であるといえる。本稿では、LC-TOFMSについて、測定原理と特徴を簡単に説明して、化学工業分野における有用性について、幾つかの測定事例を挙げて紹介する。

解説

ポリアクリレートの粘弾性挙動と誘電緩和

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高分子材料の物性発現は種々の高分子鎖の運動に由来するものが多い。この高分子鎖の運動は様々な手法で調べられており、その中の代表的なものが粘弾性測定と誘電緩和測定である。本論文では、B型高分子鎖であるポリアクリレートの粘弾性測定と誘電緩和測定を行い、これらのデータを高分子鎖の運動性という観点から解説した。

トピックス

抗菌性試験ロボット

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近年、ロボットの導入は研究開発の加速化においても注目されており、創薬研究の分野では既に利用が進んでいる。当社では無機系抗菌剤「ノバロン®」を製造販売しており、この製品を添加した抗菌加工製品が造られている。抗菌加工製品は顧客先では評価できない場合が多く、抗菌効果を確認するために当社では抗菌性試験を数多く行っている。抗菌性試験はルーチン作業でありながら、試験の種類、工数が多く、工程も複雑で熟練も要することなどから、これまで特定の作業員が業務を行ってきた。この作業をロボットに行わせることで作業工数の削減や技術伝承など、効率化が図れると考え、導入を行ったので紹介する。

新製品紹介

UFOプロセスを利用した低分子量、低粘度タイプのアクリルアクリレート

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主鎖がアクリルポリマーであり、側鎖にアクリロイル基を変性させた光硬化性樹脂である“アクリルアクリレート”について紹介する。本製品は、従来のアクリルアクリレートと比較して、低分子量であるため、無溶剤で低粘度あるいは高固形分でも低粘度であり、塗工性、作業性に優れる。また、UV硬化させた硬化物は、一般的な光硬化性樹脂と比較して、耐候性に優れ、かつ、主鎖とアクリロイル基の間にスペーサーを導入することによって、従来のアクリルアクリレートより、優れた被膜物性を有することが確認された。

有機-無機ハイブリッド材料の特性を利用した新規耐熱接着剤

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近年、耐熱接着剤へのニーズは多様化しており、要求される耐熱性も上昇基調にある。高温用途では従来、エポキシ系の有機接着剤や無機接着剤が使用されてきたが、前者は 200℃以上の温度域での劣化、後者は硬化の煩雑さや脆さなど、課題が多い。そこで当社では、有機-無機ハイブリッド材料に着目し、新規耐熱接着剤を開発した。開発品は、有機接着剤と同様な取り扱いが可能な一液加熱硬化型であり、有機物に無い高い耐熱性を有することが確認された。本稿では、詳細な接着特性や耐熱性を中心に、種々の特性について紹介する。

植物由来原料アクリレートの開発

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当社は、光硬化材料として幅広く用いられている3官能以上の多官能アクリレートの高品質化のため、従来の脱水エステル化に代えてエステル交換を用いる製法を確立した。本製法によれば、植物由来原料であるグリセリンやソルビトール等を原料とした、従来にないアクリレートを合成することが可能であり、従来の石化資源由来原料に代わる材料として期待される。本報告では、これら植物由来原料から得られたアクリレートの特徴及び性能について述べる。

入浴スタイルの新提案

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アロン化成は、介護する人と介護を受ける人が快適な生活を過ごせるよう、「安寿」というブランドで、【「やりたい」を「できる」に変えよう。】というブランドメッセージのもと、介護用品の開発に日々取り組んでいる。今回は、入浴介護の現場(特にハンドシャワーでの入浴)で課題となっている、転倒リスクや介護負担、利用者の使い易さ、コスト等を解決させ、介護が必要な方でも利用し易い新しい入浴システムである「温浴シャワーベンチ HPフィット」を紹介する。

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