研究者たちの座談会

研究者として東亞合成に入社したみなさんに集まってもらいました。

それぞれの立場で活躍するみなさんに、東亞合成を選んだ理由や、仕事の醍醐味などを語っていただきました。

R&D総合センター応用研究所 所長
2003年4月よりマネージャー職に就任。
R&D総合センター基盤技術研究所 主査
2007年4月よりマネージャー職に就任。
R&D総合センター製品研究所 主査
2013年4月よりマネージャー職に就任。

好きな「研究」を仕事にすること

本日はお集まりいただき、ありがとうございます。さっそくみなさんには就職活動時のことを振り返っていただきたいのですが、どのような思いで東亞合成への入社を決められたのでしょうか?

後藤正直にいいますと、最初は名前も知りませんでした(笑)。どこかいい会社はないか、と探していたときに大学で資料を見て、「アロンアルフア」の会社だと知り、「いい会社が残っていたな」と(笑)。

北村私は、たまたま研究室の先輩が東亞合成に入社していたので、名前は知っていました。規模が大きすぎない会社で、面白そうなことをやっている会社なら「自分の存在感を示せる」と考え、東亞合成に決めました。

岡崎私も北村さんと同じで、「超大企業はやめておこう」と。学生だった当時は、大企業に入ると「歯車」の1つになるイメージがあったのです。それよりは、ある程度の知名度があって若いうちからいろいろな仕事ができそうな会社を探しました。

やはり、みなさん「研究」することが好きだったから、研究職を選ばれたのですよね?

一同はい。

好きな研究を仕事にしてみて、自分の中で変わったことはありますか?逆に変わらないことはどんなことですか?

後藤学生時代と変わらないことは、問題が解決したときの達成感ですかね。「勝ったぞ!」って(笑)。

北村実験して分析して、問題を完璧に解決できていなくても、ゼロから少しでも前に進めたと分かった瞬間「やったあ!」と興奮する気持ちは変わらないですね。苦しくてもそれがあるから実験を続けられます。

後藤それまで知りたくてたまらなかったことに一歩近づけるのがうれしいですよね。そして、自分だけの世界だった学生時代とは違い、実験がお客さまや世の中と深く関わりがある。だから、その喜びは仕事にしてからの方が大きいかもしれません。

岡崎目的が漠然としていた学生時代と違い、世の中から求められる性能やスペックを実現するために研究するのは、とてもやりがいがありますね。また、他の会社の担当者とチームを組んで問題解決に取り組むことも多いのですが、一緒に問題を解決できたあとの信頼関係はとても強固になります。そんな「仕事上の親友」が、好きな化学をやりながら、化学業界のあちこちにできます。それが自分にとって大きな財産になっていますね。

宇宙空間に浮かぶロゴを見て大興奮

これまでたくさんのキャリアを積んで来られたみなさんの中で、特に心に残っているプロジェクトやエピソードを教えてください。

岡崎商品名は言えませんが、あるメジャーな電化製品に使われる省エネに関わる部品の接着剤を開発したことがあります。求められる性能が厳しく難航しましたが、競合他社を押さえて、当社がいち早く開発に成功しました。世界中に展開していた電化製品だったので、世界中で省エネに貢献できていることを誇りに感じましたね。

北村JAXA(独立行政法人宇宙航空研究開発機構)と共同開発していた、宇宙用の保護コーティング剤が実用化されました。宇宙ステーション補給機「こうのとり」の機体に、「HTV」「JAPAN」と日の丸のロゴを貼ることになり、それらが宇宙空間でも退色しないようにするため、開発した保護コーティング剤を塗布しました。2012年と2013年に実際に打ち上げられ、宇宙空間で浮かぶそのロゴを見たとき、チームのみんなで「おおー!」と盛り上がりました(笑)。

岡崎それは、かなりうれしいよね。

北村ええ。それほど大きくないロゴや日の丸を作製してHTVに取り付けるためだけでも、JAXAを含めて5社ぐらい関わっていて。それらが集まったときのチームワーク感はすごくありましたし、共に喜びを分かち合えたことは貴重な経験でした。実際に打ち上がるまでには厳しい品質管理と納期の下、紆余曲折もありましたが、「何としても自分たちの開発した材料で社会に貢献するんだ!」という強い責任感と執念で乗り切りました。

後藤私は、入社2~3カ月のときに、ある粉洗剤に使われる材料の開発に携わりました。その粉洗剤は冬でも溶け残らず、当時は画期的な商品で大ヒットしました。それをスーパーで見かけたときは「自分が関わった!」とうれしかったですね(笑)。

入社してすぐに、大きなプロジェクトに参加できるなんて、すごいですね!

後藤いろいろ分からないことも多かったですが、先輩がとてもよくサポートしてくれたおかげで、成功させることができました。

心に残る「東亞合成しか頼めない」という言葉

例えば、これまでお客さまにいわれて、一番うれしかった言葉は、何ですか?

北村「同じ系統の材料を探したけれど、これ以上の材料はなかった。東亞合成しか頼めないから一緒に共同開発してほしい」ですね。実は、近い言葉をしばしばいただくことがあります。私たちが取り組んでいることは先端の内容で、他社に劣っていないと再確認できますね。

岡崎私はずっと、紫外線で硬化する樹脂の研究をしてきましたが、新入社員のころに手掛けた案件で、紫外線を当てて硬化するだけでは性能が足りない、ということになったことがありました。そこで、東亞合成として初めて、湿気で硬化する樹脂と紫外線で硬化する樹脂を組み合わせた製品を作りました。その会社の方から、「いろいろ探したけどこれしか使えなかった」と言われたことは、特に思い出深いですね。そして、この材料は20年近くたった今も使っていただいています。

後藤今関わっている案件で、「それがないと、お客さまが製品を作れない」という重要な材料を製造しているのですが、大きな責任を感じるとともに、それだけ材料の機能や品質を認めていただいているのだと、うれしく思います。

さすが、みなさん成果を挙げてきただけあって、お客さまからの信頼も厚いですね。しかし、こういう大きなお仕事やお客さまとのエピソードは、東亞合成の社員なら誰でもチャンスが巡ってくるものなのでしょうか?

岡崎はい、そうですね。その際、本人の前向きな気持ちや普段からの準備が大切です。また、どんな仕事であっても責任感を持って取り組み、最後まで完成させて、周囲からの信頼を積み上げていくことも非常に重要ですね。そうすれば、次のチャンスも巡ってきやすくなるでしょう。

若手に大きな仕事をさせようという社風

みなさんだけではなく、ほかの社員の方からも、東亞合成では若いうちから重要な仕事を任せてくれる、という話がありました。これは社風でしょうか?

北村若いうちから大きな仕事をさせよう、という環境はありますよ。もちろん、成果は問われますし、厳しさを持って仕事をしてもらいたいですね。

後藤若いから下働きということではなく、若い人には経験を積んでもらうために大きな仕事をさせよう、という雰囲気はありますね。もちろんサポートを付けてですが。

任せたきりで放任というわけではないのですね。

北村僕らが若いころから、後輩のために時間を割いて丁寧に教えてくれる先輩が多かったです。それは伝統的な社風かもしれませんね。

岡崎面倒見が良い人が多いかな。あと、「自分はこういう道筋でやりたい」という若手社員の意見に、上司が耳を傾けてくれる雰囲気もあります。逆に、自分の意見や考えを持たない人には、厳しいと感じることもあるでしょう。

後藤私が入社5~6年目のとき、福島県内の工場で、6000リットルの大きな反応器を使って試験製造していたのですが、なかなかうまくいかなくて。何週間も工場に張り付いて試験を続けさせてもらいました。何回も失敗したのですが、それを見守ってくれたのはうれしかったですね。しかし一方で、続けさせてもらう以上何がなんでも解決しなければならない、と。成功するまで帰らない覚悟で、寝る間も惜しんで解決策を探しました。結果的に、試験は成功させることができました。

北村4年目ぐらいに海外出張を経験した社員もいます。学会などでの発表や論文などの投稿も経験してもらっていますし、成果を挙げた社員は入社2年目ぐらいでもレポートを書いて、当社の研究年報で発表してもらいます。

岡崎私は若手のころ、上司から指示された方法に加え、あえて別のやり方でも実験していました(笑)。それでも、挑戦させてくれました。

後藤筋の通ってない話ではOKは出せませんが、その人なりの理論があってこちらが納得でき、やり遂げるという強い意志が感じられれば、チャレンジさせてくれる環境はありますね。危なくなれば、もちろんこちらも助ける準備はしていますし。

北村若い人たちが上司や失敗を恐れて、萎縮してしまい提案できなくなってしまうのが、会社としては一番怖いことです。

岡崎若い人の柔軟な発想には期待しています。私たちの頭はもう凝り固まっていますし(笑)。私は「岡崎さん、それ失敗しますよ。自分ならこうします。」と反論するだけでなく、自分の考えを提案できる人を大切にしたいですね(笑)。まだまだ頭のやわらかい若手社員たちには、研究が前進するためのきっかけをもらいたいと思っています。そのためには失敗はつきものでしょう。

後藤失敗してもそれは上司の責任です。失敗の原因究明と次にどうするかを共に考えるのが、私たちの仕事だと思っています。

北村私もいっぱい失敗しました(笑)。若い人にはいっぱい失敗して、いっぱい反省してほしい。それが成長につながるのですから。

こだわりと観察力、そして情熱

みなさんのお話を聞いて、若手社員にとても期待していらっしゃることがよく分かりました。それでは、最後に、どんな人に入社してほしいか、どんな人を部下にしたいか、お聞かせいただけますか?

後藤いわれたことを、そのままこなすのではなく、任されたことはたとえ書類ひとつであっても自分の作品だと思って、こだわりを持って仕事をしてほしいです。また、「絶対に成功させる」という執念を持ってほしい。非科学的に聞こえるかもしれませんが、仕事が成功するか否かを最後に左右するのは執念ですから。たとえ失敗しても根気強く失敗の原因を突き詰め、成功するまで粘り続ける。そういうタフな人が来てくれると嬉しいです。

北村私は、がむしゃらに研究できる人。それでいて、周囲を見渡せる観察力を持った人ですね。例えば、携わった実験を常に観察していて、何か違う反応があった場合に「いつもと違うな」と感じることができる感性を持った人ですね。そして、実験結果を自分の都合の良いように安易に解釈するのではなく、本質に迫ろうとする厳しさと強い意志を持った人と一緒に仕事がしたいです。

岡崎目標に向かって、少しずつでもいいから、地道に勉強し続ける人に来てほしいです。大学での勉強は数年単位ですが、会社に入ってからは何十年ですから圧倒的に長いですね。継続して勉強する人とそうでない人では、積分値で効きますから、差は格段に開きます。もう一つ、研究開発はうまくいかないことが多いです。うまくいっても、次のハードルはさらに高くなる。それでもあきらめず、粘り強く一歩一歩前に進める情熱や信念を持った人に来てほしいです。徐々にハードルが高くなるが、苦戦しながらもなんとか乗り越えていく。振り返ると多くのことが身につき、大きく成長している。これを体感できるのは、研究開発の醍醐味ではないでしょうか。

新卒採用のご案内

東亞合成は通年採用を実施しています。

応募を希望される方はリクナビよりエントリーしてください。

リクナビ2017 エントリーはこちら